身近な格差社会

2007-02-25 (日)
- 或る日常の風景

1月に恩師が亡くなった(→「恩師の死」参照)ことを知ってから機運が高まり、研究室の同期で久々に集まることになった。

話の流れから幹事になってしまった自分が選んだ場所は、今の職場がある恵比寿。 オフィスを間借りさせて貰っているコンサルティング会社の社長からかねてから勧められていた「ぼった屋さん」を選んだ。

調べた情報によればこのお店、マヨネーズが飛び交うらしい。……なんだそれ。

同期に会うは本当に久し振りだった。S原君は理研の研究者として今も第一線で活躍中。 Y原嬢は某大手企業の出世頭。そして自分はご覧の通り。今回も不参加のT田君は相変わらず音信不通。 いったいどこで何しているやら……。情報をお持ちの方は私まで。

全員社会人としてそれぞれの地位や顔を持っているが、同期で集まると当時に帰ってしまうのだろうか。

「店員呼ぶのはこのボタン押すのかな……」「(ボタン押したら)タライが落ちて来るんじゃね?」

こんなくだらない冗談を飛ばし合って大笑いする博士も出世頭も自分もバカばっか。 ただのバカの集まり。打算も駆け引きもなく、心を許せて話が出来る数少ない友人たち。幸せな時間。

お店の方はと言えば、"ぼった焼き"というお好み焼きを注文したのだが、これがまた滅法うまい。

だいたい世のお好み焼き屋といえば、具が入ったボールを客に出して後は勝手に焼けというのが相場。 そして"誰がひっくり返すか"で小競り合いが発生し、その挙げ句失敗した日には責任を取らされて切腹でもさせられかねない。

ところがこの「ぼった屋さん」では店員が全て客の目の前で焼いてくれる。 店員は当然、どうやったら美味しく焼けるかを心得ている。だから旨さが増す。こんな簡単な定理になぜ気づかなかったのだろう。 そして見事焼き上がったお好み焼きに頭上高く掲げたマヨネーズやソースをこれまた見事に綺麗かけてくれる。

これがこの店名物"マヨネーズが飛び交う"パフォーマンス。その鮮やかさと言ったら、もう職人の領域。

そんなわけで旨いお好み焼きやもんじゃ焼きを肴に話は弾んだ。 数年前に同期で集まったときは職場の愚痴しか出なかったが、今回は初めて前向きな話をしている自分に驚いた。 それを感じとってかDr.S原君もY原嬢も自分の転職を評価してくれたのが嬉しかった。

しかしY原嬢の年収を聞いて愕然とした。自分がほぼ2年間働いて得る賃金を彼女は1年で稼いでしまう。 Dr.S原君も国から支給される研究費(※1)を年度末までにいかに使い切るか苦心しているという話を聞かせて貰った。

(※1)国から支給される研究費……学振のこと。学振に通るかどうかで研究者としてのステータスが決まると言っても過言ではない。

……なに、そのうち働かなくてもお金が湯水の如く沸いてくる生活になってやるさ。

最近Y原嬢に彼氏が出来たらしい。今が幸せのど真ん中。Dr.S原君も彼女とは順調の様子。

……なに、この格差社会。世界規模で暖冬のこのご時世。氷河期長いな、俺。

こうして楽しいひとときはあっという間に終わりを告げ別れの時がきた。 2人とはまた近いうちにと再会を約して解散した。それぞれの道。次また会えるのは、いつだろうか。

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